Combinatorial Circuit
実験課題:組合せ論理回路(全2回)
実験課題「組合せ論理回路」の実験手順について書かれています。
以下の課題を行い、実験方法、真理値表、回路図および実験結果を具体的に報
告せよ。なお、ICにHかLをあたえる入力回路には、ディップスイッチとプルアッ
プ抵抗(4.7kΩ)による回路を使用する。またIC出力のHまたはLの確認は、
プルアップ抵抗付き(330Ω)発光ダイオード(以下LED)の点灯、消灯を目視
することで行う(図1)。
注意
本実験では、理論値(真理値表または動作表の値)と実際に測定した値(LED
の点灯または消灯)を確認して比較すること。また、はじめて見た人でもわ
かるように回路動作を説明すること。
図1: プルアップ回路とLED点灯回路
実験1
NAND(74LS00)回路の動作を確認せよ。
実験2
EXOR(74LS86)回路の動作を確認せよ。
実験3
2桁の2進数を表わす回路を2つ作り、両者の2進数が一致したときLEDが点灯する回路を作製せよ。
実験4
3個のスイッチのうち2個だけが同時にHの時、LEDが発光する回路を作製せよ。
実験5
3桁の2進数を10進数に変換する回路(2進数の入力で、10進数の0〜7
に対応させた、8個のLEDの一つが点灯する回路)を作製せよ。このように、
2進数を10進数に変換する回路をデコーダという。
実験6
図2は、1桁の2進数加算回路の構成例である。この回路は前の桁からの桁上
がりを考慮していない。このように各桁の和だけを実現したものを半加算器と
いう。複数桁の2進数の加算には各桁の和以外に、前の桁からの桁上がりを加
算する必要がある。これを実現する回路を全加算器という。2桁の全加算器を
作製し、その動作を確認せよ。
図2: 半加算器
検討課題
- 上の実験で、デジタルICの出力がHであるかLであるかを識別するのに、
HでLEDの消灯、Lで点灯という直感とは反した回路構成とした理由を述べよ。
- デジタルICにHの固定入力を与えるとき、1)開放状態にしておく、2)
直接電源電圧(5V)に接続する、3)抵抗でプルアップする、4)入力を接
地したインバータの出力に接続する、方法が考えられる。またLの固定入力を
与えたいときは1)直接接地する、2)プルダウン抵抗を介して接地する、等
が考えられる。以上のそれぞれについて長所と短所を述べよ。
- 4桁の2進数のデコーダの論理回路図を示せ。
- 10進数0〜15のエンコーダの論理回路図を示せ。
- 4桁の2進数の全加算器の論理回路図を示せ。
- ICのファンイン・ファンアウトから、LEDの接続方法について考察せ
よ。
2000.04.01.
fmiso@sccs.chukyo-u.ac.jp